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死後事務・尊厳死

自分の亡きあと、誰が片付けをしてくれる?「死後事務」という安心の備え【第35回】

高齢者等終身サポート専門行政書士の森です。

いつもお読みいただき、ありがとうございます。

今回は、近年ご相談が急増している「死後事務(しごじむ)」についてお話しします。「相続」や「遺言」は耳にすることが多いと思いますが、実はその手前にある「亡くなった直後のドタバタ」をどう乗り切るか、という大切なテーマです。

「死後事務」とは、亡くなった後の「身の回りの後片付け」のこと

私たちはいつか必ず最期を迎えますが、亡くなった瞬間から、実に多くの事務手続きが発生します。これを総称して「死後事務」と呼びます。具体的には、以下のような作業が含まれます。

・遺体の引き取り・葬儀や火葬の手配

・病院や施設代金の精算

・役所への死亡届の提出や年金受給の停止手続き

・住んでいた住居(アパートなど)の解約と遺品整理

・電気・ガス・水道などの公共料金の解約

これらは本来、ご家族が担うことが多い役割ですが、身寄りのない方や、ご家族が遠方に住んでいる、あるいは関係が疎遠な場合、誰がこれを行うかが大きな問題となります。

家族がいても安心できない?「死後事務」をプロに頼む理由

「子供がいるから大丈夫」と思っていても、実際には現場で様々な困難が生じることがあります。行政書士会の事例でも、以下のようなケースが報告されています。

・親族と疎遠で、遺体の引き取りや遺産の受取りを拒否されるケース

・相続人が多く(20名以上など)、合意形成に膨大な時間がかかるケース

・自宅の遺品が多く、処分費用が本人の遺産だけでは賄えないケース

こうした事態になると、残されたご家族や関係者に多大な負担がかかってしまいます。あらかじめ行政書士などの専門家と「死後事務委任契約」を結んでおくことで、自分の希望する形で葬儀を行い、スムーズに後片付けを完了させることが可能になります。

成年後見人には「死後事務」の権限がない?

ここで一つ、注意が必要なポイントがあります。

もし皆さんが「成年後見制度」を利用されている場合、後見人はご本人が亡くなった時点でその役割(権限)が原則として終了します。

後見人は、亡くなった後の葬儀の手配や預金の引き出しについて、法律上強い権限を持っているわけではありません。火葬や埋葬、債務の弁済などを行うには、家庭裁判所の許可が必要になるなど、非常に限定的な範囲でしか動けないのが実情です。

だからこそ、元気なうちに「誰に、何を、どうしてほしいか」を明確にし、契約という形で準備しておくことが、真の安心に繋がるのです。

当事務所のサポート:あなたの「声なき声」を形にします

第3回のコラムで、私は行政書士の役割を「お客様の想いを法律という言葉で伝える『通訳』」だとお話ししました。死後事務もまさに同じです。

・どんな葬儀をしてほしいか

・大切にしていた遺品をどう扱ってほしいか

・ペットの行く末をどうするか

こうしたあなたの「願い」を、法的に確実な契約書(死後事務委任契約)としてまとめ、私たちが責任を持って実行します。

当事務所では、これまでの研修事例で学んだ「現場でのリアルな困難」を教訓に、状況に合わせた柔軟なサポートを心がけています。単なる事務作業としてではなく、お一人おひとりの人生の最終章を丁寧に、そして穏やかに締めくくるお手伝いをさせていただきます。

まとめ:最後の手続きまで、あなたらしく

「自分が死んだ後のことは、なるようになる」と思われるかもしれません。しかし、事前に準備をしておくことは、自分自身の尊厳を守ると同時に、残される人々への最大の優しさでもあります。

死後事務について不安がある、具体的に何を準備すればいいかわからないという方は、ぜひ一度ご相談ください。

当事務所では、初回相談は無料です。ご自宅への訪問相談も承っておりますので、どうぞお気軽にご連絡ください。あなたの「安心」を、最後までしっかりと支えさせていただきます。

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